有痛性外脛骨について
2015年08月15日(土)11:22 PMオーダーメイドインソール,ケガについて,ブログ
ここでは有痛性外脛骨の痛みに関することについて記載していきます。
難しい説明は求められていないと思うので、なるべく割愛して簡単な言葉を選んで説明していきます。
そもそも外脛骨って?
外脛骨というのは足の舟状骨という骨の内側に存在する過剰骨(普通にはない余分な骨)です。
全体の15~20%の人に認められます。多くは骨の出っ張りがみられるだけですが、これに痛みを伴うような病態を有痛性外脛骨と言います。
有痛性外脛骨は未成年のスポーツ障害として数多く見られる疾患の一つですが、大人になってから痛みが出ることも少なくありません。
何が原因で起きるの?
多くの場合で捻挫がきっかけとなり、足の内側に痛みが現れますが、ときに明らかな原因がなくても痛みが生じることもあります。
足の内側に痛みを伴う骨性の隆起が認められ、扁平足を伴うことがほとんど、と医学書等には載っていることが大半ですが、僕の臨床経験で言うと扁平足ではない有痛性外脛骨の患者さんも多く、扁平足の方とそうでない方の割合は半々くらいです。
それにはオーバープロネーションという内側に倒れやすい(外側に捻れる)動き方をする方にこの症状が顕著に出ています。
早い話が足の外側に捻ったり、骨のコブが出来て痛いってことです。
痛そうですよね・・・
誰しも捻挫の一度や二度はあるでしょう
こんなダイナミックに転倒かはさておき
有痛性外脛骨の症状
前述した通り、有痛性外脛骨は足の内側に骨性の隆起が認められ、その隆起に自発痛および圧痛を伴うことから診断は容易です。解剖学的にはここに後脛骨筋腱という腱が付いているため、この腱の走行を辿ると外脛骨の部位が容易に確認できます。
また、土踏まずが低くアーチのない足、いわゆる扁平足傾向のある足をしていることが特徴です。が、前述したようにそうでない方もこの痛みに悩まされています。
舟状骨部分に骨性の隆起が見られます
有痛性外脛骨の治療 保存治療の場合
まずは局所の安静を行い、マイクロカレントや超音波などの物理療法による保存療法で疼痛の改善を図ります。
繰り返し疼痛が出現するようなケースでは、オーダーメイドインソール(中敷)の作製を行い靴に装着させる方法がとても有効です。
殆どの場合、インソールで症状は改善しますが、ごく一部のケースで手術療法が必要な場合があります。
有痛性外脛骨は、日常生活やスポーツの際に痛みを伴いつらい疾患です。特に中高生においては体力・技術向上のための青春の時期を痛みのために十分なパフォーマンスが発揮できかねない疾患です。
適切な治療を行い、活躍させてあげられるようにすることが大切だと僕は考えています。
モートン病というものもあります。